「あなたが何ひとつ心配しなくていいように、お金も全部払ってあるから」と言って、母は旅立った。
ところが葬儀社いわく、「支払われていたのは会場費のみ」だという。
母が100万円以上の金額を支払っているのに、ドライアイスやお弁当代、棺代、火葬代……と、高額な追加料金を要求された。
そのうえ、案内板の名前も、僧侶が読み上げた名前も、間違っていた。
あとで指摘すると、
「FAXが不鮮明でしたので～」
と言い訳をされた。
晩年まで毅然としていた母が、こんな業者と契約してしまったなんて。しかも、子や孫に心配をかけないようにと気を配った結果がこれでは、あまりにやるせなかった、
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