飼い主の没後、ペットの世話を任せるための方策を練っていなかった場合、ペットの所有権も相続財産として相続人に引き継がれます。したがって遺言がない場合には、遺産分割協議で相続人の誰かが飼うか、相続人のどなたかが新たな飼い主を探すことになるでしょう。
親しい友人などで世話をお願いできそうな人がいる場合は、「ペットの世話をお願いする代わりに、ペットの所有権と飼育費用などを遺贈する」という内容の遺言を書いておくこともできます（〇〇してくれた場合に財産をあげる、という内容の遺言を「負担付遺言」といいます）。
最近は、近しい相続人のないかたが独居でペットを飼われるケースも増えているため、「ペット、保険、飼い主の死後」などで検索していただくと、自分の死後のペットの世話を任せられるサービスや保険が見つかると思います。
負担付遺贈で誰かに世話を頼む場合も、人やペットの状況は日々刻刻と変化します。飼育を引き継ぐ予定だったかたが健康状態などを理由に遺贈を断った場合に備え、他のサービスも併用して考慮しておかれるのがよいでしょう。

2025/01/21